ノキア、Qtの新バージョンを提供し、開発者の生産性とパフォーマンスを向上

Qt 4.5のほか、Qt Creator IDE 1.0および新しいQt SDKを発表

2009年3月3日

– ノキアは、クロスプラットフォームのユーザインターフェース(UI)・アプリケーションフレームワークQtのバージョン4.5の提供開始を本日発表しました。また、新しい軽量クロスプラットフォームIDE(統合開発環境)であるQt Creatorと、Qt 4.5およびQt Creatorを含むQt SDKパッケージも合わせて発表しました。このQt SDKは容易なインストールを特徴とし、迅速かつ容易なアプリケーション開発を可能にします。

 

ノキア Qt Softwareのチーフ・テクノロジスト、ベノア・シュリングス(Benoit Schillings)は、「Qt 4.5はアプリケーション開発のベンチマークとなるでしょう。Qtのパフォーマンス向上、新たに加わったQt Creator、Qt SDKのリリースによって、ネイティブアプリケーションフレームワークもしくはネイティブ/ウェブのハイブリッドアプリケーションフレームワークを探している開発者は必要なパワーと柔軟性を得たことになります。」と述べています。

 

Qt 4.5のリリースは、オープンソースコミュニティにとっての重要なマイルストーンでもあります。Qtは、これまで提供されていた商用ライセンスとGPLライセンスに、今回初めてLGPLライセンスオプションが追加されました。QtにLGPLライセンスが加わったことにより、開発者はライセンス料金を支払うことなくQt上で独自のアプリケーションを開発することが可能になりました。

 

Qt Softwareは、新製品のリリースとライセンスの変更のほか、LGPLとGPLライセンスユーザ向けの柔軟な技術サポートパッケージを新しく用意しました。これらライセンスを使用する開発者は、Qt Softwareの技術サポートを購入いただけます。

 

 詳細はこちら:  What's New in Qt?


Qt 4.5

Qt 4.5にはいくつかの新機能が追加されましたが、フレームワーク全体の性能を格段に向上させる取り組みがなされました。グラフィックスシステム、データ処理、ウェブエンジンに目覚ましい性能強化が施されています。これらの改善により、Qtベースのアプリケーションにおいて目に見える性能の向上がもたらされます。

 

Qt 4.5はまた、ウェブとネイティブコンテンツを豊かなユーザエクスペリエンスへと融合させるWebKitウェブレンダリングエンジンとの統合も改善されています。

  • Netscape Plugin APIサポート:Qtアプリケーション上でのFlashの読み込みが可能(YouTubeプレーヤー等)
  • アニメーション、トランスフォーメーション、ズームを含む、より先進的なウェブUI効果
  • パフォーマンスを向上させる新JavaScriptエンジン

 

Qt 4.5はさらに、Apple社のCocoaフレームワークに対応しました。これまでQtがサポートしていたのはCarbonフレームワークのみでしたが、Qt 4.5では両方をサポートします。開発者は、32ビットもしくは64ビット、IntelあるいはPowerPC Macバイナリを、シングルソースからサポートするアプリケーションの開発が可能になります。

 

Qt Creator

Qt開発のための軽量クロスプラットフォームIDEであるQt Creatorのバージョン1.0がダウンロード可能になりました。Qt Creatorは、クロスプラットフォーム開発に特化した初のIDEである点、さらにはQtフレームワークが初めての開発者でもいち早く活用可能な点、この2つの利点を提供すべく開発されたものです。

 

Qt Creatorには、Qtベースのアプリケーションを作成・テストするための効率的なツールが含まれます:

  • 最先端のC++コードエディタ
  • コンテンツセンシティブなヘルプシステム
  • ビジュアルデバッガ
  • ソースコード管理
  • プロジェクト/ビルド管理ツール

 

Qt Creatorは、LGPLバージョン 2.1ライセンスの条件下で利用可能であり、各種貢献に対してオープンです。現在Qt Creatorは、Qt開発に対してデスクトッププラットフォーム(Windows、Linux、Mac OS)のみをサポートしますが、組み込みプラットフォームのサポートも数カ月以内に追加されます。

 

 

Qt SDK

新しいQt SDK(www.qtsoftware.com

からダウンロード可能)は、インストールの容易なバイナリパッケージから、クロスプラットフォームのQt開発を始めるのに開発者が必要とするすべてを提供する包括的なパッケージです。

 

Qt SDKには、Qtライブラリ、Qt Creator IDE、Qtツールが含まれます。すべてがインストールの容易なパッケージに統合されています。クロスプラットフォーム開発者のニーズに合わせた内容であり、新たにQtを使用する方でもより生産的で短時間に開発できるよう設計されています。

 

Qtへの貢献

Qt Softwareは数週間後に、開発者がQtコードレポジトリを閲覧し、Qt、Qt Creator、その他のQt関連開発プロジェクトへの貢献が行えるQt Contributionウェブサイトを立ち上げる予定です。詳細は追って発表いたします。

 

 

Qtについて

Qtは、クロスプラットフォーム UI・アプリケーションフレームワークです。Qt を使用してアプリケーションとユーザインターフェイスを一度開発すれば、ソースコードの書換なしに、多様なデスクトップ及び組み込みオペレーティングシステムに展開できます。 Qt Software(旧トロールテック)は、2008年6月にノキアに統合されました。Qtソフトウェア及びQtライセンスモデルの詳細は、 www.qtsoftware.com を参照してください。

 

ノキアについて
ノキアは、モビリティにおける世界的リーダー企業として、インターネット業界と通信業界の融合の転換と成長を推し進めています。ノキアは、多種多様な携帯端末の製造と、サービスとソフトウェアの提供を通じて、音楽やナビゲーション、ビデオ、TV、イメージング、ゲーム、ビジネス・モビリティなどのエクスペリエンスを人々に提供しています。消費者向けインターネットサービスと、エンタープライズ・ソリューションやエンタープライズ・ソフトウェアの製品群を開発し、発展させることに注力しています。また、ノキア Siemens Networks を通じて、通信ネットワーク向けの機器、ソリューション、サービスも提供しています。